第一編  第2話 鈴木 豊三郎

日本人と色彩感覚  赤  その1 

    2005年2月 5日少々加筆致しました

 
 前回は数字の話でしたので、今回は少し感性に訴える話で行きましょう。日本人と色彩感覚について少し考えてみようと思います。今回は中でも赤について・・・・。

 日本は四方海に囲まれている事もあり、外国との戦争も数える程、そして江戸時代は永きにわたり平和な時代が続きました。そのため日本では最も目立つ色 赤 が非常にデリケートに発達したのだと思います。朱から始まり朱赤 レンガ 赤 緋 紅 茜 臙脂 赤紫まで実に多彩です。赤の種類は、おおよそ80種類とも言われ、それぞれに名前があるそうです。そんな日本では権力者が交代する事は、明治になるまで約260年の間ありませんでした。最後の15代将軍徳川慶喜公は1913年に亡くなるまで、静かな余生を送ったそうですから、明治政府へと移行する時も比較的スムーズに移行していったと考えて良いでしょう。日本では太平洋戦争の終結時も激しい権力闘争は表面的には最後までありませんでした。 
 それだけに最も目立つ赤色にイマジネーションがふつふつと湧き上がるのでしょう。日本の国旗に赤が使われているのも決して偶然ではありません。赤こそが日本を代表する色なのでしょう。

 ヨーロッパでは断頭台の露と消えた、かのマリーアントアネットを始め市民の集まる大都市の広場で粛清が行われてきた事は開渠に暇はありません。日本の国歌君が代は大変厳かな詩と旋律ですが、よく例に出るフランス国歌は、随分勇ましい旋律と詩のようです。  欧米では赤は、自由を獲得する過程のエキサイテイングな色と強烈に捕らえられ、赤に特別な思い入れは出来なかったのかも知れません。日本に似た地形のイギリスは、ローズ系の色に良い色があると耳にした事がありますが、折をみて、一度確認してみたいと思います。
  

  夕日の写真でも眺めながら遠い異国に思いを馳せてみませんか・・・。


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